「ぷらっとこだま」というものをみなさんは聞いたことがありますか?「ぷらっとこだま」は東海道新幹線内で各駅に停車する「こだま」の指定席が格安で乗れる切符のことです。しかし利用したことのない人にとっては「本当に格安なの?」と疑問を持つかと思います。
そこで「ぷらっとこだま」がどういうものなのかを実際に利用して感じたことを踏まえて紹介します!
プチ旅行で安く新幹線に乗りたいけど、贅沢気分を味わってみたい方必見です!
「ぷらっとこだま」の購入方法
「ぷらっとこだま」は格安で「こだま」に乗れる切符と冒頭で書きましたが、駅の券売機や窓口で買えるのかというと、駅の券売機や窓口では買えません。「ぷらっとこだま」は正確に言うと旅行企画型商品であり、普通に利用する切符とは別物なのです。
「ぷらっとこだま」を購入するには3つの方法があります。
旅行代理店の店舗で購入する
直接店舗まで出向いて購入する方法です。企画・販売している旅行代理店の店舗まで行けばそのまま購入することができます。(一部販売されていない店舗もあります。)
店舗で購入する場合は乗車日前日まで販売しており、現金支払可(クレジットも可)です。急に「ぷらっとこだま」を利用したいと思って直前で購入したいときにはこの方法が使えるので、店舗を利用するメリットは大きいと思いますね。
ぷらっとこだま・コールセンターを通じて購入する
電話予約で購入する方法です。ぷらっとこだま・コールセンターに電話をして予約をしてから、郵送あるいは直接指定した店舗に来店して商品を受け取ることができます。
電話予約で購入する場合、郵送受取であれば乗車日6日前までに、店舗受取であれば乗車日2日前までに予約を済ませておかなければなりません。なお郵送は出発11日前までの予約と出発10日前以降の予約で郵送代が大きく変わるので、郵送での受け取りを希望する場合は余裕をもって予約をするのがおすすめです。
また支払方法はクレジットカードのみとなっているので、注意が必要です。
インターネットで予約購入する
インターネットを利用して予約購入する方法です。ホームページから利用日・利用人数などの必要事項を入力し、郵送(1週間前後)で商品を受け取ることができます。インターネット予約で購入する場合、乗車日5日前までに予約をする必要があります。なお受取方法は郵送一択になります。
また電話予約と同じく支払方法はクレジットカードのみとなっているので、クレジットカードを持っていない場合この方法では購入できません。
「ぷらっとこだま」利用料金
みなさんが一番気にするであろう「ぷらっとこだま」の料金は以下の通りです。
「ぷらっとこだま」は普通車指定席とグリーン車指定席の2種類から座席指定をすることができます。そして通常期と繁忙期で料金が異なります。繁忙期はGWやお盆、年末年始などの人が多く利用すると見込まれる期間のことで、通常料金では特急料金に+200円加算されます。
普通車指定席
まずは普通車指定席の場合を見ていきましょう。ここでは 東京・品川から乗車した場合のおとな一人あたりの料金を算出しています。
通常期
到着駅 | 通常料金 | ぷらっとこだま料金 | 通常料金との差額 |
静岡 | 6,270円 | 4,800円 | 1,470円 |
浜松 | 8,240円 | 6,800円 | 1,440円 |
名古屋 | 10,890円 | 8,500円 | 2,390円 |
京都 | 13,650円 | 10,500円 | 3,150円 |
新大阪 | 14,200円 | 10,700円 | 3,500円 |
繁忙期
到着駅 | 通常料金 | ぷらっとこだま料金 | 通常料金との差額 |
静岡 | 6,470円 | 5,800円 | 670円 |
浜松 | 8,440円 | 7,900円 | 540円 |
名古屋 | 11,090円 | 9,700円 | 1,390円 |
京都 | 13,850円 | 11,900円 | 1,950円 |
新大阪 | 14,400円 | 12,300円 | 2,100円 |
普通車指定席の場合、通常期なら静岡まで購入するだけで1000円以上お得になりますが、繁忙期だと名古屋以西方面で購入しないとあまりお得感がありません。
グリーン車指定席
続いてグリーン車の場合です。
通常期
到着駅 | 通常料金 | ぷらっとこだま料金 | 通常料金との差額 |
静岡 | 8,740円 | 6,900円 | 1,840円 |
浜松 | 12,100円 | 8,800円 | 3,300円 |
名古屋 | 14,750円 | 9,500円 | 5,250円 |
京都 | 18,720円 | 12,000円 | 6,720円 |
新大阪 | 19,270円 | 12,200円 | 7,070円 |
繁忙期
到着駅 | 通常料金 | ぷらっとこだま料金 | 通常料金との差額 |
静岡 | 8,940円 | 7,100円 | 1,840円 |
浜松 | 12,300円 | 9,000円 | 3,300円 |
名古屋 | 14,950円 | 10,700円 | 4,250円 |
京都 | 18,920円 | 13,400円 | 5,520円 |
新大阪 | 19,470円 | 13,800円 | 5,670円 |
グリーン車では元々の通常料金が高めに設定されていますが、ぷらっとこだまの料金だと破格の値段で購入できます。
通常期と繁忙期のどちらも静岡以西に向かうだけで1000円以上お得になるので往復で購入した場合でも3000円以上安く抑えられます。
「ぷらっとこだま」の最大の利用メリット
料金表にも記載してありますが、「ぷらっとこだま」では普通車指定席の料金に+1000円もしくは+1500円することでグリーン車指定席に乗車することができます。一見値段だけで見ると「高いじゃん!」と思われるかもしれませんが、実はお得なんです。
通常期に東京~名古屋のグリーン席を割引などを一切利用せず券売機や窓口で購入した場合、料金は14750円かかります。「ぷらっとこだま」を利用すると9500円で5250円もお得になります。
さらに言えば東京~新大阪のグリーン席だと、通常料金19270円かかるところが「ぷらっとこだま」だと12200円で7070円もお得になります。
「ぷらっとこだま」で実際に移動
乗車に使うもの
実際に「ぷらっとこだま」を利用して東京から名古屋まで行ってみました。
「ぷらっとこだま」を利用すると乗車票の他に1ドリンク引換券が付き、駅の売店(Kioskなど)でドリンクをもらうことができます。
ただし、「ぷらっとこだま」のドリンク引換券対応ステッカーの貼られた店舗でしか利用することができないので、利用される際には注意してください。
ぷらっとこだまで利用できる座席
ぷらっとこだまでは申し込みをする際に指定席かグリーン席を選択できます。座席指定では窓側か通路側の指定はできますが、号車の指定や特定の席の希望は受け付けていないので注意しましょう。
今回はグリーン席を指定してみました。
グリーン席は普通車指定席と比べてやはり高級感があるのが印象的です。普通車指定席にはない読書灯も付いているので、読書する際は便利です。
グリーン車の車内はとても静かで走行している際の走行音もそれほど大きくないので快適に車内でくつろぐことができます。
ただこだまは各駅停車ですので、駅によっては通過電車の待ち合わせのために長時間停車もあります。(といっても10分弱ですが・・・) 早く目的地に着いてくれと思うかもしれませんが、焦らずいきましょう。
東京出発から約3時間で名古屋に到着!
速達の「のぞみ」だと東京~名古屋を1時間半で行くのに対し、各駅停車の「こだま」は倍の時間をかけていくので結構のんびり過ごすことができますね。通常グリーン席は頻繁に乗るものではないので、のんびりとリッチな気分を味わいたいなら「ぷらっとこだま」はオススメです。
「ぷらっとこだま」を利用する時の注意事項
そんな「ぷらっとこだま」でも格安であるがゆえに利用する際の注意点も多く存在します。
東海道新幹線の「こだま」しか使えない
名前にもある通りですが、基本は東海道新幹線の「こだま」のみの利用となります。「のぞみ」・「ひかり」には乗車することができません。
また東海道新幹線のすべての「こだま」を利用できるというわけではなく、JR東海ツアーズが指定する「こだま」に乗る必要があります。とは言っても1時間に1本ペースであるので、そこまで困ることはないです。
申込時の座席指定や申込後の変更は不可
普通に切符を買う時には座席の指定ができるのですが、「ぷらっとこだま」の場合は座席の指定ができません。座席確保は早いもの勝ちです。 特にグリーン車の場合は車両数が3両(8号車・9号車・10号車)しかなく窓側の席がすぐ埋まりやすいので、グリーン席を希望して申し込みをする際は予め乗る電車を早めに決めておくことが重要です。
また、「ぷらっとこだま」は一度申し込みをすると変更が効かなくなります。変更する場合はキャンセル扱いとなり、再度申し込みをする必要があります。
決められた乗降駅でしか利用できない
「ぷらっとこだま」は料金表に記載のある駅で乗り降りする必要があります。それ以外の駅では乗り降りは不可です。
また東京から名古屋まで向かうのに、「途中の小田原で途中下車しよう!」なんていうこともできません。もし途中下車してしまった場合、「ぷらっとこだま」の切符自体が無効になってしまいます。
乗り遅れた際の救済措置はなし
普通の切符の場合、乗り遅れても後続の列車に乗車変更したり払い戻しが効いたりできるのですが、「ぷらっとこだま」の場合、もし乗り遅れたらそれ以外の列車に振替乗車することも払い戻しすることもできません。
乗り遅れたら最後「ぷらっとこだま」の切符がただの紙切れになってしまいますので、時間に余裕を持ちながら乗り遅れには十分注意してください。
最後に
「ぷらっとこだま」は格安でこだまを利用できると同時に厳しい制約もあります。ですが厳しい制約でも利用する価値は十分にあります。
「新幹線のグリーン席に安く乗ってみたい!」、「のんびりと新幹線でくつろいでみたい」という方はぜひ利用してみてください。
また、ぷらっとこだまの山陽・九州新幹線バージョンともいえる「バリ得プラン」もお得なので合わせて利用してみるのもいいかもしれませんね。
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