日本の鉄道業界の中で観光列車がブームとなっていますよね?テレビやインターネットでも何かと取り上げられるようになった観光列車ですが、その中でも四国の観光列車が話題を呼んでいます。でもいざ四国って言われるとこう思われる方がいるのではないでしょうか?
・「四国って何かと地味なイメージ・・・」
・「大した魅力がなさそう・・・」
極端な例ですが、上記のことを思っている方、そんなことはありません!!
声を大にして言いたいところですが、ブログなので代わりにでっかい赤文字で強調しておきます。世間的には影が薄いイメージかもしれませんが、四国へ10回以上旅行に行ったことのある私から言わせればそんなことはありません!(大事なことなので2回言いました。)
話を元に戻しますが、四国の観光列車がとにかくアツいです。その一つに「伊予灘ものがたり」という列車があります。この列車は海の景色を眺めるだけでなく四国産の食材をふんだんに使った食事を堪能することができます。
今回は往復で乗ってみた感想を含め「伊予灘ものがたり」がどんな列車なのかをご紹介します。
「伊予灘ものがたり」とは
「伊予灘ものがたり」は四国を走る観光列車の一つです。走る区間や時間帯に応じて4つのコースを楽しむことができるのがこの列車の特徴になっています。
松山駅から伊予大洲駅までを結ぶ「大洲編(おおずへん)」と「双海編(ふたみへん)」、松山駅から八幡浜駅までを結ぶ「八幡浜編(やわたはまへん)」と「道後編(どうごへん)」の計4つのコースがあります。
「伊予灘ものがたり」の基本情報
運転日と料金
伊予灘ものがたりは週末の土日祝日に運行されます。 とはいっても月によって運転日にばらつきがあるので確実に運転日を知りたい場合は、伊予灘ものがたりの空席状況で確認するのが手っ取り早いです。たまに平日の月曜や金曜に運行されることがありますが、土日祝日に運行されることを覚えておけば基本問題ないです。
また料金はコースによってそれぞれ異なります。
コース | 運行区間(時刻) | 乗車料金(乗車券+グリーン券+食事予約券 ) |
大洲編 | 松山(8:25発)~伊予大洲(10:27着) | 4570円(970円+1000円+2600円) |
双海編 | 伊予大洲(10:55発)~松山(13:10着) | 6970円(970円+1000円+5000円) |
八幡浜編 | 松山(13:28発)~八幡浜(15:15着) | 7300円(1300円+1000円+5000円) |
道後編 | 八幡浜(16:06発)~松山(18:20着) | 5400円(1300円+1000円+3100円) |
4つのコースともに共通として言えることが、乗車するのに乗車券・グリーン券の他に食事予約券が必要となります。食事予約券はみどりの窓口などで発売しているので乗車券・グリーン券購入の際に食事予約券も同時に購入すればOKです。
空席事情
伊予灘ものがたりの空席事情ですが、運転日によって空席の有無が変わってきます。もともと伊予灘ものがたりの座席数が50席( 2両編成で1両につき25席)と少ないのもあり、早い段階で埋まりやすい傾向にあります。また4つのコースのどれも人気なので、どのコースが比較的空いているのかははっきりと断定できないのが実情です。
希望乗車日と希望コースが決まっている場合は、 早い時期(できれば乗車日の1か月前)に予約しておくのが吉です。
「伊予灘ものがたり」の魅力
「伊予灘ものがたり」の魅力は何といってもゆったりとした車内で料理と景色を同時に楽しめることです。料理は料理でも地元の名産品をフランス料理風にアレンジしており、乗車時間2時間という中でもゆっくりと食事にありつけられます。
また4つのコースでそれぞれ提供される料理が異なり、それも季節に応じてメニューが変わるのでまた行ってみたくなる気分にもなります。
「伊予灘ものがたり」乗車レビュー
今回は友人と一緒に八幡浜編と道後編にそれぞれ乗ってみました。
八幡浜編
まずは八幡浜編から。
乗車した号車は2号車の「黄金の章」という車両です。その名の通り車体が黄金色に輝く塗装になっており、高級感が漂ってきます。車体の色は太陽と柑橘類の色を表しているそうです。
いざ、車内に入ると座席には予めおしぼりとお箸が用意されていました。(夏に行ったのでオリジナルうちわもありました。)なんと持ち帰りも可能です。
列車が出発すると、ある意味今回のお目当てである料理が運ばれてきました。まずは食前のスープが運ばれてからのメインデッシュが来るという形です。
おしながきにもありますが、料理元は地元では有名な高級フランス料理専門店が提供していました。運行する季節に応じて提供する料理も変わるので、その季節に合わせた料理を楽しむことができます。
また車内販売も行っているので備え付けのメニュー表から好きなものを選べます。せっかくなので愛媛県産の温州みかん100%ジュースをチョイスしました。
そんなこんなで出された料理に舌鼓を打っていると、列車は途中の下灘駅に到着しました。
一見小さな駅のように見えますが実はこの駅、ドラマ「HERO」の舞台になった場所でもあり、地元では景色が絶景であることでも有名なのです。
この時は天気が良かったので瀬戸内海に浮かぶ島もぼんやりではありますが、見ることができます。
そして車内に戻り、八幡浜へ向けて再度出発進行した列車の中で口直しのコーヒーと洋菓子が提供されました。
そして終点の八幡浜駅に到着。ここで散策したいところですが次のコースがすぐ始まるのでのんびりできず(´・ω・`)
道後編
続いて道後編です。
道後編では1号車の「茜の章」に乗車しました。2号車の「黄金の章」とは違いこちらは車体が赤色に包まれています。この赤色は夕焼けの色を表しているそうな・・・
乗車して出発してからお目当ての料理が運ばれてきました。道後編はアフタヌーンティーということなのでサンドイッチや洋菓子、紅茶などが中心に提供されます。
なお道後編のアフタヌーンティーメニューは20食限定なので、道後編を楽しみたい方は早めの予約が必須です。
ここで提供されている「媛ベリーのジャム」は持ち帰り可能です。(ジャムだから保存性に優れているためかも)
個人的にイチオシなのが北欧紅茶です。この北欧紅茶はティーポットを回してかき混ぜる回数によって、紅茶の風味が変わるのが特徴です。薄味で楽しみたい方はティーポットをかき混ぜる回数は少なめに(2~3回程度が目安)、紅茶の風味を濃く楽しみたい方はかき混ぜる回数を多めに(10回程度が目安)するのがおすすめです。
乗車日が夏だったので、日の入りは遅く乗車時間帯で茜色の夕焼けは見れませんでしたが、夏であれば19時頃に、秋~冬~春になれば17時~18時頃が綺麗な夕日が見られます。
伊予灘ものがたりの乗車ポイント
豪華な食事ができる「伊予灘ものがたり」ですが、いくつか注意点があります。
①食事の事前予約申し込みの期限
食事予約券の申込期限は乗車日の4日前までとなっています。4日前までとなるとキャンセル待ちになっている場合を除いてはほぼ満席に近い形になっているので、早めに確保しておきましょう。
②食事の持ち込み制限
衛生管理上、水・お茶などの飲料等を除いて車内に一切食事などの持ち込みが不可になっています。
③乗車時間帯に注意
4つのコースでそれぞれ乗車する時間帯が異なります。大洲編の場合は朝の8時半前に出発するので、乗車する際は出発時刻に合わせて計画を立てておく必要があります。地元在住を除いて、遠方からやってきて大洲編に乗る場合には前日に四国入りしておくのが吉です。
○午前コース(大洲編・双海編)の場合 ⇒ 前日入りしないと厳しい
○午後コース(八幡浜編・道後編)の場合 ⇒ 日帰りでも可能
まとめ
今回は「伊予灘ものがたり」を紹介しました。
四国のみならず全国で観光列車が話題になっていますが、四国へ旅行に行かれる際には是非乗ってみてはいかがでしょうか?
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