旅行や帰省で東海道・山陽新幹線を利用される方もいますよね。 GWやお盆、年末年始のラッシュになるとなおさら利用者が多くなります。特に自由席はニュースでも「のぞみ△△号で乗車率◯◯◯%」なんて取り上げるくらい混雑がエグいことになります。
東海道・山陽新幹線の自由席の椅子取りゲームはなめてかかると痛い目をみることになります。毎度毎度自由席に座ろうにも中々座れなくてうんざりすることもあるでしょう。(私もその一人でした。)
そこで今回は東海道・山陽新幹線利用歴5年以上の私が経験して得られた、自由席に確実に座る方法をまとめてみました。
確実に座るプロセス
① ラッシュ時間帯を見極めること
② 乗車する新幹線の2~3本前には乗車駅の新幹線のホームにいること
③ 自由席が比較的空いてる列車・号車を見分けること
この3つを頭に入れておけば自由席には座れるはずです。一つずつ解説していきます。
(ただし今回は高確率で自由席に座れる方法を示しており、絶対に座れることを保証するわけではないのをご承知おき下さい。)
東海道・山陽新幹線のラッシュ時間帯
そもそも、東海道・山陽新幹線のラッシュのピークとなる時間帯はいつなのかをまず見ていきましょう。
特に混雑が予想される時間帯
○大型連休(GWなど)やお盆、年末年始
私たちが想像するピークとなる時間帯は休みが多い連休、お盆、年末年始が代表的な例ですね。その中でも特に混みやすい日にちと時間帯があります。
列車の行先方面 | 混雑ピーク日時 | 時間帯 |
下り( 名古屋・新大阪・博多方面 ) | 初日~2日目 | 初日はほぼ終日 2日目は午前中がピーク |
上り(東京方面) | 最終日前日~最終日 | 最終日前日は午後からピーク 最終日は終日 |
一概には言えませんが、上記で示している期間や時間帯はほぼ高確率で自由席の混雑率が高いです。
○連休前日や週末の金曜日
ちょっと意外かもしれませんが、土日の前日にあたる金曜日も混雑します。
また金曜日に限らず連休などでピーク時を避けるためにあえて休みの始まる日の前日を狙う方も一定数いるので、こちらにも注意が必要です。
○異常時対応日
帰省ラッシュといった混雑が予想される期間とは異なり、遅延や非常事態に備えた対応をする時間は自由席が混みやすいです。
最近になって、各鉄道会社が計画運休を行うようになりましたよね。それに伴い列車の本数を徐々に減らし一定時間を過ぎた後はすべての列車が運行終了することも多くなりました。そのような背景もあり、その日のうちに移動したいという人が多くなり自由席も混雑しやすい傾向にあります。
また混雑を緩和するための一時的な措置として、グリーン車を除くすべての車両が自由席になるときもあります。ラッキーと思うかもしれませんが、それでもデッキや通路まで人があふれるので油断してはいけません。
混雑しやすい列車
まず上記で紹介した混雑しやすい時間帯の中で大型連休(GWなど)やお盆、年末年始、異常時対応日では臨時も含めすべての列車において自由席は混雑すると思っていてください。
ただし、連休前日や週末の金曜日についてはその日走る列車の発車時刻等で混雑具合が変わってきます。それぞれ見ていきましょう。
下り(名古屋・新大阪・博多方面)ではのぞみ・ひかりを中心に最終便の2~3本前から混雑し始めます。
各方面の最終便(東京から下り方面に最速で向かう場合) | 列車名 | 始発駅発車時刻~終着駅到着時刻 | 備考 |
博多行(広島から先、徳山、小倉、博多までの最終便) | のぞみ59号 | 18:50~23:54 | |
広島行(岡山から先、福山、広島までの最終便) | のぞみ129号 | 19:50~23:55 | |
岡山行(新神戸から先、西明石、岡山までの最終便) | のぞみ133号 | 20:30~23:55 | 姫路通過 |
姫路行(新大阪から先、新神戸、姫路までの最終便) | のぞみ139号 | 20:50~23:50 | 西明石通過 |
新大阪行(名古屋から先、京都、新大阪までの最終便) | のぞみ265号 | 21:23~23:45 | |
名古屋行(静岡から先、浜松、豊橋、名古屋までの最終便) | ひかり539号 | 22:00~23:49 |
上りの場合(東京方面)は最終便が特に混みます。のぞみもそうですが、九州方面からやってくるみずほ・さくらも自由席が混みやすくなります。
各方面の最終便(博多(あるいは鹿児島中央)から上り方面に最速で向かう場合) | 列車名 | 始発駅発車時刻~終着駅到着時刻 | 備考 |
東京行(名古屋より先、新横浜、品川、東京までの最終便) | のぞみ64号 | 18:59~23:45 | |
名古屋行(新大阪から先、京都、名古屋までの最終便) | のぞみ98号 | 20:01~23:20 | |
新大阪行(広島から先、岡山、姫路、新神戸、新大阪までの最終便) | みずほ612号 | 19:51(博多 21:09発)~23:27 | 8両編成 |
広島行(小倉から先、新山口、徳山、広島までの最終便) | さくら458号 | 20:13(博多 21:50発)~22:59 | 8両編成 |
ホームへ入場から乗車まで
新幹線乗車駅に到着して新幹線改札口を通るかと思いますが、乗車したい列車の自由席を狙う場合は、乗車する列車の2~3本前にはホームに入場しておくのがベストです。
なぜ「2~3本前」かというと、場合によっては思った時間にホームに入れなかったりすることがあるからです。
入場規制に注意
東海道・山陽新幹線では1時間のうちに5~7本程度走ります。駅によっては臨時も含め10本以上走ることもざらです。特に東京駅や新大阪駅といった主要駅では利用者が多く、ホームまで人があふれては運行に影響が出るので、ホームに入るのに入場規制がよくかかります。
お盆や年末年始といった長期休みではよく見られる光景なのですが、 異常時対応日などでもたまにあるので注意しましょう。
自由席を狙うためのベストな方法(時間帯と列車・号車)は?
混雑しやすい時間帯や列車が分かっても、いざというときに中々自由席に座れないかと思います。ここからは私が実際に経験した「意外と空いてる」列車の時間帯や号車などを紹介していきます。
①朝・夜の時間帯の2号車を狙う
のぞみ号の場合、自由席は1~3号車の3両しかありません。その3両の中でも2号車だけが席数の多い号車となっています。 終日ラッシュといった状況下で日中だった場合はホームで列をなして並ぶかもしれませんが、朝と夜は列もそれほど多くなくすんなり座ることができます。
始発駅から乗る場合には有効ですが、途中駅から乗車する場合は難しく座れる確率も低くなるので要注意です。そういった場合はのぞみより自由席車両の多いひかり号、時間に余裕があってのんびり目的地に行くことを考慮してこだま号に乗るのも一つの手です。
②山陽新幹線直通「ひかり」、新大阪始発(下り)・名古屋始発(上下)・博多始発(上り)の「ひかり」を狙う
東京・品川・新横浜・名古屋から岡山、広島、博多間をのんびり移動したい場合、また新大阪あるいは博多から各方面に向かう場合はひかり号が意外と空いているときがあります。のぞみより停車駅が多いですが、急がない分利用者もそれほど多くないのがひかりの特徴です。
しかし東京・岡山発着を除くひかりのほとんどが朝と夜にしか走らないので、日中に東京・岡山以外の始発駅からひかりを利用したい人には中々この手は使えないかもしれません。
(下り)
始発駅 | 行先 | 発車時刻と終点到着時刻 | 備考 |
東京 | ①岡山 ②広島 | ①備考参照 ②ひかり481号 17:03~22:15 | ①07:00~16:00の時間帯で1時間に1本走行 |
新横浜 | 広島 | ひかり493号 06:00~09:56 | |
名古屋 | ①博多 ②広島 | ①ひかり491号 06:35~10:11 ②ひかり495号 07:37~10:35 | |
新大阪 | 博多 | ①ひかり441号 06:03~09:23 ②ひかり443号 20:30~23:51※ | ※8両編成 |
(上り)
始発駅 | 行先 | 発車時刻と終点到着時刻 | 備考 |
博多 | ①岡山 ②新大阪 | ①ひかり440号 06:00~08:29※ ②ひかり442号 06:20~10:13※ ひかり444号 20:51~23:32 | ※8両編成 |
広島 | 東京 | ひかり460号 06:13~11:40 | |
岡山 | 東京 | 備考参照 | 07:00~18:00の時間帯で1時間に1本走行 |
名古屋 | 東京 | ①ひかり500号 06:20~08:13 ②ひかり502号 06:37~08:40 |
上記で示した列車は定期で走る列車ですが、時期によっては臨時のひかりも走る時があるのでその都度時刻表でチェックしておくといいでしょう。
○2020年2月16日追記
2020年3月14日のダイヤ改正で東海道・山陽新幹線の定期運用で使用された700系車両(16両編成)が引退します。 それに伴い当該車両で運行されたひかり441号とひかり444号の定期運用が変更・終了します。
のぞみ新幹線ナビNEWS より
改正前 | 改正後 |
ひかり441号(06:03~09:23) | ひかり591号 (06:06~09:19) |
ひかり444号 (20:51~23:32) | ひかり444号 (20:51~23:32) |
ひかり441号(2020年3月13日まで)→ひかり591号(2020年3月14日以降)に号名・運転車両変更※
ひかり444号(2020年3月11日まで)→号名変わらず(2020年3月12日以降) 運転車両変更※
※改正後のひかり591号とひかり444号はN700系車両で運転
③山陽新幹線直通の臨時列車(のぞみ)を狙う
東京から下り方面で新大阪から先、岡山・広島・博多まで行く場合、臨時列車の自由席が空いているときがあります。
臨時列車は定期列車と違い毎日運転しているわけではなく、決まった日にしか運転しないのが特徴です。大型連休(GWなど)やお盆、年末年始、異常時対応日に増発しているのが主ですが、その他イベント開催でも運転することがあります。
しかし列車によっては発車時刻や行き先も変更することもあるので、こちらも詳しい情報は時刻表でチェックしておきましょう。
④新幹線同士の乗り換えをする
始発駅で乗り換えすることで自由席に座れるチャンスもあります。
乗り換えがカギとなる駅で最も利用しやすいのは新大阪です。新大阪は東海道新幹線と山陽新幹線の境目となる駅で直通のみならず上り・下りの始発も多くあるのが特徴です。
例えば、広島から東京方面に向かうとします。広島でも1時間に1本のペースで始発の「のぞみ」が出ていますが日によっては利用者が多く通路やデッキに立つ人が目立ちます。そこであえて新大阪で降りて新大阪始発の「のぞみ」あるいは「ひかり」・「こだま」に乗り換えることで自由席に座れる確率が上がります。
東海道と山陽をまたいで利用する場合は、直通便よりも乗り換えで途中駅の始発で乗り換える方法で行く方が状況によってはいいかもしれません。
まとめ
今回は自由席に確実に座れる方法を紹介しました。
自由席は指定席とは違い、必ず座れることを保証するわけではありません。今回記事で紹介した方法もあくまで私が利用した新幹線の中で自由席に座って得られた方法の一部です。
万が一指定席を取り忘れてしまった場合はまず今回紹介した方法で自由席を取ってみましょう。そして何度か利用して別の方法が見つかったらそちらに切り替えるのも十分ありです。利用回数が多いほど自由席に座る方法がいろいろ見えてくるので物は試しにやってみてください。
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